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プロフィール
一般社団法人フード&エコロジー信州
所在地:長野県東御市
業種:まちづくり(特に、空き家や耕作放棄地などの遊休不動産の商業利用促進)、コンサルティング、ワイン生産、一棟貸し宿2棟と移住お試し古民家シェアハウスの運営、着物のプロデュースなど
商品:千曲川ワインバレー不動産研究会、千曲川シェアヴィンヤード、移住お試し古民家シェアハウス#248tazawa、ワイン宿わ蔵、素泊まり宿よら蔵、上田ワイン紬など
会社URL:
・https://www.instagram.com/248_tazawa/profilecard/?igsh=MW9nZDJmcmh6aG14bw==
・https://www.instagram.com/kura.vacation?igsh=MXhsNHV0cW5yNGMzYQ%3D%3D&utm_source=qr
・https://www.instagram.com/ueda.wine.tsumugi?igsh=ZXhia3o2cXRsdmZx&utm_source=qr
・https://forms.gle/R7oaURrX2A5tFNLc7
会社の事業内容を教えて下さい。
信州のワインバレーのど真ん中で、築150年の空き家や蔵を活用した「移住お試し古民家シェアハウス」や一棟貸し宿を運営しています。また、耕作放棄地と空き家の古民家を活用して、主に首都圏在住の約100名の仲間と葡萄を植えてワインを造る「大人の部活」シェアヴィンヤードも主宰しています。
さらに、ワイン造りで生じる廃棄物を利用して絹糸を染め、新たな特産品「上田ワイン紬」をプロデュースするなど、地域活性化に取り組んでいます。
これらの「地域のお荷物」を活用し、地域課題を解決しながら移住者や関係人口を増やす取り組みが評価され、長野県から表彰を受けました。今年度はそのノウハウを活かし、空き家に事業者を誘致する事業を県から委託されています。
この事業はワイナリーなどの玄関口である、しなの鉄道の大屋駅と田中駅周辺の空き家を、宿泊施設や都市型ワイナリー、飲食店、美容関連サービスなどに活用したい事業者を誘致するものです。
12月8日(日)には銀座で相談会を開催する予定です。
商品(サービス)の魅力について教えて下さい。
空き家に事業者を誘致する取り組みでは、移住者である私たちの視点や経験を活かすことができています。例えば、この地域ではワイナリーの数が過去10年で4倍に増え、国内外から注目されるワイン生産地へと成長しました。
ワインツーリズムや美食ツーリズムのポテンシャルが高いこの地を、観光客にとってさらに魅力的な拠点にするため、移住者という外部からの視点で必要な提案を行っています。
地元の方々が「お荷物」「田舎くさい」と感じている場所でも、移住者としてその「魅力」や「趣き」に気づくことがあります。それらを取り壊すのではなく、低コストで改修し、空き家や空き店舗として活用する方法を提案しています。さらに、事業計画書の作成を共に行い、金融機関や出資者との橋渡し役を務めるとともに、県や市と連携して支援を引き出すサポートも行っています。
お仕事のやりがいはなんですか?
空き家や耕作放棄地、農業廃棄物など、いわゆる「地域のお荷物」に新たな命を吹き込み、「新しい価値観」や「地域のお宝」へと生まれ変わらせています。このプロセスは決して簡単ではありませんが、斬新で時には大胆なアイデアが求められ、それを考える過程でクリエイティビティを発揮するのは非常に楽しいです。
その結果、クリエイティブな人や事業者たちが自然と集まり、一緒に事業を進めることで、さらに楽しく充実した取り組みへとつながっています。
仕事していて大変なことや困難だと感じることを教えて下さい。
特に大きな困難を感じることはありません。
私たちの地域には、ワイナリーの先駆者であり、エッセイスト、画家、料理研究家として知られる玉村豊男さんがいらっしゃいます。玉村さんが先陣を切ってくれたおかげで、移住者や新しいことに挑戦する人に対して理解が深く、地域住民や行政の方々にも非常によくしていただいています。
ただ、「このままでよいのだろうか?」と考えさせられることもあります。それは、「お金儲けはよくない」という意識が根強く残っている点です。この考え方には、「困ったときはお互い無償で助け合う」という素晴らしい側面があります。
しかし、人口減少で担い手が少なくなる現状を踏まえると、利益を生み出す仕組みを取り入れ、空き家などを維持できるサステイナブルな体制に転換する必要があると感じています。
今後の展望や、挑戦してみたいことについて教えてください。
県内では白馬や野沢温泉が国際的なスノーリゾートとして発展し、外国人経営の宿泊施設が増加しています。この流れを受け、私たちも活動をさらに継続・加速させ、当地にも外国資本を誘致し、より多くのインバウンドを呼び込むことで、国際的なワイン銘醸地としての地位を確立したいと考えています。
地域の魅力について教えて下さい。
活動拠点である東御市と上田市は、雨が少なく晴天率が全国一といわれる地域であり、ワイン用葡萄の栽培に最適な環境が整っています。この美味しい葡萄が育つ快適な環境は、人間にとっても魅力的で、移住者が増えている理由の一つです。
ワイン以外にも、生ハムやチーズの工房が点在し、千曲川の恵みである鮎やイワナ、ハヤなどの川魚が楽しめる「つけば小屋」(夏季)や、秋の味覚を堪能できる「松茸小屋」など、食の魅力も満載です。これらがワインと結びつき、美食ツーリズムの大きな可能性を秘めています。
さらに、池の平湿原や湯ノ丸スキー場、菅平高原スキー場では山歩きやウィンタースポーツを楽しむことができ、海野宿や芸術むらといった観光地も訪れる人々に魅力を提供しています。
移住して地方の仕事を志す方へメッセージをお願いします。
地方で、自分で仕事を作るのは面白いです。私は長年出版の仕事をしており、その他に経済的に自立できるスキルがあるかどうか、自信がありませんでした。
しかし、以前から日常的にやっていた「食いしん坊・呑兵衛を集めてワイワイ楽しむ」という活動を信州で試してみたところ、それが地域に賑わいを生み出すことになり、地元の方々に喜んでいただけました。地方では、意外なことが必要とされたり、役に立つことが多いと実感しています。
自分が好きなことや得意なことを試してみることで、思わぬ形で地域に貢献できる可能性があると感じています。