移住者プロフィール
守口 敏高さん
移住時期
1997年
出身地:大阪府、現住所:北海道紋別市、職業:写真店勤務
紋別の印象は移住前と後で変わりましたか?
守口敏さん(以下、守口):紋別のことはほとんど知らず、大阪から牧草地帯の紋別に飛行機で降り立った時のギャップに「どうしよう……」とまず驚きました。移住当初は関西弁が何気ない言葉でも怖がられ、とても苦労しましたね。実際に住み始めてみて印象は変わりました。
湿気の少ない空気や魚介類など食べ物もとてもおいしく感じました。旭川や札幌と比べると田舎ですが、牧草地帯や海もある自然が最大の魅力です。大阪では慌しく過ごす毎日でしたが、心のゆとりが持てるようになりました。
移住のきっかけを教えてください
守口:紋別の大学を選んだのは、親元を離れたいためでもありましたが、同時に福祉関係の仕事に就く夢も描いていました。しかし、自分がやりたいことと違いすぎたため中退することにしました。
その後は、元々好きだった写真を扱う職を見つけました。求職中は、他市町村への移住も考えましたが、この町は何となく自分の性に合っていると思いましたね。
大阪には戻らずにそのまま移住を選択されたのですね
守口:大学中退後に仕事に就いて、何となく過ごしていましたが、2003年9月に妻の美保と結婚、2004年に長男の颯音が誕生しました。それを契機に紋別の魅力を少しずつ再認識することができました。
紋別市の魅力について教えてください
守口:2006年には次男の涼翔も誕生しました。都会の子どもと田舎の子どもで一番違いを感じるのは、言葉が“ハキハキ”としているところだと思います。田舎では公園に行くと知らない子どもとも遊ぶことができます。
都会では親が止めるでしょうし、絶対に考えられない光景だと思いました。隣近所の人々が、自分の子どもを受け入れてくれたことがとても嬉しかったですね。都会と違い、のんびりと興味を持ったことを田舎ではさせてあげられる。子育てを通じて田舎の魅力を理解することができました。
また、自然がたくさんあり、子育てには最高の場所です。子どもが外で遊ぶことが人生の一番の勉強になるはず。田舎の人は人当たりが悪そうに見えますが、話せばそんなことはありません。
魅力的な人々が多いんです。何気なく住み着いた紋別が、息子の誕生をきっかけに紋別の印象を大きく変え、今では大切な家族と共に暮らすかけがえのない場所となりました。
現在のお仕事は何をしていますか?
守口:市街地の写真の店・カラーセンターで、人々の思い出の1ページを刻む仕事をしています。最近は、現像ばかりの仕事でなく写真撮影で外周りにも出る機会に恵まれ、写真のキレイな色を出すほかにも、キレイな風景を探してみようと心掛けています。