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生産者プロフィール
株式会社いたがき
所在地:北海道赤平市
業種:皮革製品製造・販売
商品:タンニンなめし革(牛革)の鞄・財布・小物
会社URL:https://www.itagaki.co.jp/
会社の事業内容を教えて下さい。
「鞄いたがき」は1982年に北海道赤平市で創業した革製品メーカーです。植物由来の天然成分でなめされた「タンニンなめし革」という素材にこだわり、高品質な革製品(鞄・財布・小物)を職人が手仕事で製造しています。
「自分たちで作り、自分たちで売る」をモットーに、全国で6店舗の直営店(北海道・東京・京都・愛知)を展開しています。全国各地の百貨店や商業施設での催事販売も年間約100件実施し、販売後のアフターメンテナンス・修理対応まで一貫して行っている会社です。
商品(サービス)の魅力について教えて下さい。
鞄いたがきの製品は「タンニンなめし革」という素材を使用しています。化学物質を使わずにミモザなどから抽出された100%植物性のタンニン(渋成分)でなめされた、環境にやさしい天然素材です。
弊社では上質な素材を使い、全て手作りで製品に仕立てています。素材の調達から商品企画、製造販売、その後のアフターサービス(お手入れ・修理等)まですべて自社で行います。
製作の工程は修理対応を想定して作られており、すべての製品に「タンニンなめし革の良さを知って、末永く使っていただきたい」という願いが込められています。
お仕事のやり甲斐はなんですか?
鞄いたがきの製品全て「手作業」で作られています。タンニンなめし革という素材に向き合い、技術を向上させることは時間がかかりますが、地道にコツコツと手を動かし続ければ、着実にできることが増えていきます。
製造から販売まで自社で手掛けているため、お客様の反応が販売スタッフを通じて直接作り手に届きます。赤平本店で定期的に開催するイベント時は、作り手もショールームに立ち、直接お客様に商品をご提案する機会もあります。
「自分の仕事がどのようにお客様に届いているか」を実感でき、気持ちを込めて作った品物を、5年、10年と綺麗に使っていただいているのを見たときは非常に嬉しく感じます。
仕事していて大変なことや困難だと感じることを教えて下さい。
作り手として「一人前」になるのには時間がかかります。地道な作業も多く、必要な知識もたくさんあります。また革という素材は自然の生き物から頂いているものなので、二つとして同じものは無く、直ぐに思い描いたものを形にできるほど甘い仕事ではありません。
ただ、時間をかけて手を動かし続けていけば、確実に作業は早くなり精度も上がっていきます。日々素材と触れ続けることで、自分の中で「微調整」ができるようになります。
「継続は力なり」という言葉の通り、続けることで技術が磨かれていく仕事です。
今後の展望や、挑戦してみたいことについて教えてください。
創業当時から変わらない当社の使命は「タンニンなめし革」という素材の良さを、少しでも多くの方にお伝えし続けることです。そのために製造では、品質を維持するために職人の技術伝承に力を入れ、技術講習会の定例化や部門間のジョブローテーションを推進しています。
販売では職人が丹精込めて作った製品を全国各地のお客様にお届けし、いつか「赤平」という町にお客様が足を運んでいただけるよう、導線づくりをより強固にしていきたいです。
地域の魅力について教えて下さい。
赤平市は北海道のほぼ中央に位置する町で、かつては炭鉱町でした。炭鉱の廃鉱に合わせて企業誘致を図り、現在はものづくりの企業が集う町になっています。都会のような派手さはありませんが、四季を通した自然の恵みが感じられる町です。
道内各地へのアクセスも良く、北海道の観光地や冬場のウィンタースポーツなど車で1時間圏内に楽しめる場所もたくさんあります。また移住者への支援も手厚く、家賃助成やマイホーム助成もあり、子育て支援制度も充実しています。
移住して地方の仕事を志す方へメッセージをお願いします。
北海道の冬は厳しく、慣れないうちは除雪や車の運転など不安もあると思いますが、厳しい季節を地域一体となって乗り越えてきた歴史や、その地域で生きる術が根付いています。自然に恵まれている北海道は、四季の移ろいを生活の中で感じることができます。
都会の喧噪から一歩離れて、それぞれのライフスタイルに合った生活や仕事を北海道で築いていきましょう!