ワープシティ公式

住む場所が変わると生き方も変わる。
環境が変わると自身も変化し、人生までもが変わっていくーー。

都会の喧騒を離れて、地方で“自分らしい生き方”に憧れを抱く人は少なくないだろう。
しかし、いざ真剣に移住を考えると、移住に大きな期待を持つ反面、不安も計り知れない。

現実的に自分の思い描く理想の暮らしが実現できるのかーーー。
"ワープシティ 地方移住体験談”では、地方移住を検討している方に向けて、先輩移住者から移住に至った経緯や体験談、移住先の仕事内容や生活などの生の声をお届けする。

第7回目の先輩移住者は、青森県青森市生まれのコガワ健太さん。
物心ついたときからペンを握り、絵を描くのが何よりも好きだったといいます。
仙台の専門学校でグラフィックデザインを学んだのち、京都や大阪、東京と場所を移しながら、ゲームやアプリ、Web関連のデザイナーとして勤務。

その傍ら、2011年からはペン画家としてアーティスト活動も開始し、展示やライブペイントを行なってきました。
そんなコガワさんが2020年に移住先として選んだ地は、九州北部の離島・長崎県壱岐市。

自然豊かな壱岐での暮らしは、画家としての表現活動にどのような変化をもたらしたのでしょうか。
移住の経緯から、島での生活、創作への向き合い方まで詳しくお話を伺いました。

壱岐市

長崎県

出身地：青森県青森市 、前住所：東京都、現住所：長崎県壱岐市、職業：画家

コガワ 健太

壱岐は、クリエイティブな活動がしたい人には向いている場所

<h2>どのようにお二人は知り合ったのですか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">田邉アリさん（以下、アリ）</span>：</b>私はトルコのカッパドキア出身で、トルコで働いていました。観光業をしていた時、旅行で来ていた妻と知り合い、意気投合しました。</p>
<h2>岡山県勝央町へ移住することになったきっかけは？</h2>
<p><span style="color: #58cbb7;"><b>田邉さやかさん（以下、さやか）</b></span>：主人は結婚を機に来日することになりました。主人の実家がブドウ農家ということもあり、全国的に有名なブドウ産地を探していたところ、勝央町と出会いました。</p>
<p>勝央町は就農支援もしっかりしていたし、自然豊かで生活も便利。大阪へも2時間と好アクセスだったので即決でしたね。</p>
<h2>新規就農へのご不安はありませんでしたか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">アリ</span>：</b>観光業からブドウ農家でしたし、言語の壁はありましたが、平成15年にブドウ農園を開園しました。勝央町は就農支援もありました。周りの協力も得て徐々に知名度を上げることができました。</p>
<p>トルコでもたくさんのブドウを食べてきたけど、勝央のブドウはほんまにウマい。勝央の自然がブドウにマッチしているし、ほかの農家さんも本当に協力的です。みんなでブドウをつくっているって感じですね。</p>
<h3>勝央町へ移住してみていかがですか？</h3>
<p><b><span style="color: #58cbb7;">さやか</span>：</b>現在は古民家を購入し、息子、娘の4人家族で生活を送っています。子供たちは農園で捕まえたカブトムシとクワガタムシと一緒に遊んだりします。自然とともに生きる田舎ならではの楽しみでもありますね。</p>
<p>出典: <a href="http://teiju.town.shoo.lg.jp/people/20" target="_blank" rel="noopener noreferrer">http://teiju.town.shoo.lg.jp/people/20</a></p>

国際結婚したトルコ人のアリさんと大阪府出身のさやかさんご夫妻は、2003年にトルコ・大阪府から岡山県勝央町へ移住されました。来日当初は食や言語に戸惑ったというアリさん。今では『日本食めっちゃおいしいね』と、”日本生まれ？”と誤解してしまうほど言語も馴染んでおり、充実した田舎生活を満喫しています。そんな田邉さんご夫妻にどのような経緯で勝央町へ移住したのか、経営するブドウ農園についてお話を伺いました。

勝央町

岡山県

田邉アリ、出身地：トルコ・カッパドキア、前住所：トルコ、現住所：岡山県勝央町、職業：ブドウ農園経営、田邉さやか、出身地：大阪府、前住所：大阪府、現住所：岡山県勝央町

田邉 アリさん ・さやか

トルコから岡山県勝央町に移住し「ブドウ🍇農家」に！

<h2>移住のきっかけを教えてください</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">杉浦恵子さん（以下、杉浦）</span>：</b>夫が高校卒業の頃から農業を知りたくて栄村と交流しており、私自身も30年近く栄村と交流していました。その後、定年退職を機に、栄村へ移住しました。</p>
<p>移住後は、栄村ファンを増やしたいとの思いから、築150年の古民家を改装した農家民宿「今泉ふるさとの家」を運営しています。</p>
<p><img class="alignnone wp-image-16429 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2022/06/02abf1f9-2.jpg" alt="農家民宿「今泉ふるさとの家」でヤギの世話をする杉浦恵子さん" width="1024" height="683" /></p>
<h3>長年、栄村と交流があったそうですが栄村のいいところとは？</h3>
<p><b><span style="color: #fe5782;">杉浦</span>：</b>分業化が進み、貨幣経済が完全に浸透した都市部の基準では、栄村はお金で買える利便性が乏しく、不自由です。</p>
<p>しかし、栄村の人びとは米や野菜づくりをはじめとして、味噌や醤油づくり、家周りの補修や小屋づくりなど、自分でできることは自分でやるので、実は不自由していません。</p>
<p>また、旬の時期に採れた野菜などを塩漬けや乾燥して保存しながら食べていく、季節の変化に合わせた食文化も残っています。</p>
<p>そのため、季節の変化に合わせながら、手作りや自給自足ができる暮らしをしたいと思ったときに、栄村にはお手本が沢山あります。その意味で栄村には人間の暮らしの原点があると言えます。</p>
<p><img class="alignnone wp-image-16430 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2022/06/2967e43d-3.jpg" alt="築150年の古民家を改装した農家民宿「今泉ふるさとの家」" width="1024" height="683" /></p>
<h2>地域の方たちとの交流についてはいかがですか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">杉浦</span>：</b>村外から来た人にも寛容だと思います。栄村は昔から都市部から人を呼んで、村の暮らしの良さを知ってもらう活動を行っており、村外から来た人にも寛容です。</p>
<p>村内を知らない人が歩いていると、「どこから来たんか？家でお茶でも飲んでいくか？」といった声が自然とかかります。こういった慣習は、共同作業の多い農業で培われたものではないでしょうか。</p>
<p><img class="alignnone wp-image-16431 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2022/06/14749920-4.jpg" alt="農家民宿「今泉ふるさとの家」の囲炉裏" width="1024" height="683" /></p>
<h2>移住を検討している方へメッセージをお願いします</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">杉浦</span>：</b>栄村の魅力は、人間らしい暮らしぶりです。都会の暮らしをそのまましようと思っても不便なだけです。また、楽しませてもらおうと思って移住しても楽しめません。自分で楽しもうと思わないと駄目です。</p>
<p>出来上がったものを求めるのではなくて、身近な自然や人との「新しい暮らし」を始めるつもりで移住すると良いと思います。</p>
<p>【農家民宿「今泉ふるさとの家」】<br />
　電話　0269-87-3220<br />
　住所　〒389-2702　長野県下水内郡栄村大字北信2765</p>
<p>出典: <a href="https://sakae-life.com/interview/case04/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">https://sakae-life.com/interview/case04/</a></p>

千葉県出身の杉浦恵子さんは、ご主人の定年退職をきっかけに、2010年に長野県栄村にご夫婦で移住しました。移住前から30年近く栄村と交流を続けており、村の良さを十分に理解したうえでの移住。現在は栄村ファンを増やすため、築150年の古民家で農家民宿「今泉ふるさとの家」を運営しています。そんな杉浦さんに栄村への移住、暮らしについてお話を伺いました。【取材年月：2020年7月】

栄村

長野県

出身地：千葉県、現住所：長野県栄村、職業：農家民宿「今泉ふるさとの家」オーナー

杉浦 恵子

定年退職後に栄村移住！築150年の古民家を改装し農家民宿を運営

<p><img class="alignnone wp-image-3695 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/11/c384f7e2-.png" alt="ご夫婦で結成したアートユニット「檻之汰鷲（おりのたわし）」のリーダーを務める石渡のりおさん" width="472" height="326" /></p>
<h2>移住のきっかけについて教えて下さい</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">石渡のりおさん（以下、石渡）</span>：</b>結婚当初、二人とも平日は他の仕事をしながら週末に作品を作るという生活をしていました。そんな時に東日本大震災が起きたんです。被災地の様子を目の当たりにしながら東京で暮らしていると、次第に自分の生活にもやもやとした違和感を覚えるようになりました。</p>
<p>週末だけの創作活動を本格的にやりながら、自分の責任の範囲内でもっと取捨選択して生きていけば、より自分自身が納得できる生活ができるのではないかと。災害で世の中が壊れてしまうこともあるのだから、やりたいようにやるのも選択肢のひとつじゃないかという結論に達し、会社を辞めることにしました。</p>
<p><img class="alignnone wp-image-3696 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/11/a5981229-.png" alt="北茨城市を拠点に「生きる芸術」をテーマに活動中の石渡さんご夫妻とご友人" width="472" height="327" /></p>
<h2>移住して良かったことはどんなことですか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">石渡</span>：</b>ここは“自分のペース”が作れる場所なんです。誘惑を断ち切って、自分が集中できる時間をちゃんと持つことができます。“モノが手に入りにくい”というのも実はメリット。</p>
<p>赤色の絵の具がなくてすぐ買えないときは「青でもいいじゃん」って思えるんです。今ある環境にインスパイアされてものを作るのが、僕たちの基本的なスタイルですから。ここに来て創作活動の範囲がすごく広がりましたね。それでいて、東京との行き来も負担がない。とてもバランスがいいんです。</p>
<h2>今後の展望についてお聞かせください</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">石渡</span>：</b>僕はここに来て自然がすごく好きになったので、これからもずっと自然をモチーフにした絵を描いていきたいです。自然をなにか別のものに変えていくのがアートの原点だと思いますし。</p>
<p>そのためにはまず、「マーケット」を作るのが課題です。芸術も野菜と同じように、流通の仕組みを作って必要としているところに届けて商売にしていく。芸術を生活と切り離すのではなく、「売る」という行為で生活の延長線上に置いていけたらなと思っています。</p>

夫婦で結成したアートユニット「檻之汰鷲（おりのたわし）」のリーダー、石渡のりおさん。紙を切って貼るコラージュ技法を発展させた作品を制作しています。海外で作品を発表した後、日本国内の空き家を転々とし、日本人の暮らしの調査や、空き家や古民家の再生も手掛けています。現在、北茨城市を拠点に「生きる芸術」をテーマに活動中の石渡さんに、移住の経緯やメリットについてお伺いしました。

北茨城市

茨城県

前住所：東京都、現住所：茨城県北茨城市、職業：芸術家

石渡 のりお

不便さはクリエイティブの力になる。北茨城から「生きる芸術」を発信

<h2>移住しようと思ったきっかけはありましたか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">児島正之さん（以下、児島）</span>：</b>両親の出身地が、のどかで食べ物が美味しく、自然も豊かな田舎でした。そんな場所にいつか住みたいと思っていました。古民家や太い柱、梁がある家がいいなと思いながらいろいろ見ていました。具体的に動き出したのは59歳の時です。膝の手術がきっかけで、思い切って定年より1年早く退職することにしました。そこから移住先の古民家探しを始めました。</p>
<h2>南山城村を選んだ理由を教えてください</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">児島</span>：</b>いい家が思ったより早く見つかり、妻に先に行かせてほしいと頼んだところ承諾してくれました。南山城村なら、距離的にも大阪の家から1時間程で、高速代も不要です。妻はまだ働いていたためすぐには移住できない状況でした。そこで夫婦で話し合った末、「平日仕事があるときは別々に暮らし、週末は一緒に過ごす」という生活を送ることにしました。</p>
<h3>お一人での移住に不安はありませんでしたか？</h3>
<p><b><span style="color: #fe5782;">児島</span>：</b>こっちにいるときは、以前から趣味にしていた小品盆栽作り、モビール作り、他にも畑の草刈りなど、やることはいろいろあります。テレビもラジオもありませんが、そうやって時間を過ごしていたら、退屈することはないと思います。</p>
<p>週末には妻を迎えに大阪に行き、二人で過ごします。一緒に近所のおばあちゃんの家に遊びに行ったりもしています。仕事が落ち着く2年後に妻はこちらに移る予定です。</p>
<h2>山城村の魅力を教えてください</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">児島</span>：</b>星も綺麗だし、水も美味しいし、あと野菜が美味しいことです。野菜は近所の人がくれたり、直売所でもとても安く買え、新鮮で美味いです。もともと野菜はあまり食べませんでしたが、今は妻に『変わったね』と言われるくらいよく食べています。地元の方も『静寂はお金では買えない』と言うくらい本当に静かです。夏に窓を開けたらずーっと虫の鳴き声が聞こえていて、びっくりします。</p>
<h3>豊かな自然に囲まれた環境の良さはありますか？</h3>
<p><b><span style="color: #fe5782;">児島</span>：</b>シュンランとかカンアオイとか、図鑑でしか見たことなかったような変わった花が、山の中で自然に咲いています。夫婦で『お姉ちゃん』と呼んでいる方が近所にいて、『うちの山に採りにいこうか』なんて言われると胸がワクワクするんです。『ここ見てみて』と言われて見たら、珍しい花の群生があったりして、すごく感動でした。</p>
<p>それに、近所の人が『ホタルがうちに出るよ』と教えてくれたので行ってみたら、最初は2、3匹だったのがどんどん増えていって、最後には何十匹も見れました。その後でお家の方が『ビール飲みますか？』と声をかけてくれて。お家に呼ばれてお酒を飲んで帰ってきたのも楽しかったです。</p>
<h2>地域の方とのお付き合いも自然の流れで生まれたのですね</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">児島</span>：</b>他にもツクシやミョウガを山に摘みにいったり、ツバメが普通にその辺りを飛んでいるのを見て驚いたり、『お姉ちゃん』がもっている茶畑を見せてもらったり、すごい数の赤トンボに見とれたり。こちらに来てから、すごくいろんな経験をさせてもらっています。</p>
<p>初めて体験することばかりで余計に嬉しいです。村の人にとっては普通のものでも、都会では体験できません。大阪から1時間ちょっとのところに、こんなほっこりした田舎があるなんて思いませんでした。自然で遊べる人にとっては最高の場所ではないでしょうか。</p>
<h3>地元の人と仲良くなる秘訣を教えてください</h3>
<p><b><span style="color: #fe5782;">児島</span>：</b>庭で作業していると、こちらを見ている人がいたりします。そんな時『どうぞ入ってください』とお茶を出し、いろいろお話ししていました。それからちょくちょく野菜などを持ってきてくれるようになって。僕らもモビールとか、都会のちょっとしたものを買ってきてあげたりしています。</p>
<p><img class="aligncenter wp-image-3395 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/11/6d95f457-1.jpeg" alt="ご自宅でお話くださる奥様と児島正之さん" width="1024" height="768" /></p>
<p><img class="aligncenter wp-image-3396 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/11/3f056c1c-2.jpeg" alt="児島正之さんが趣味で手作りしているモービル" width="1024" height="768" /></p>
<div id="attachment-3397" class="wp-caption aligncenter">
<p><img class="aligncenter wp-image-3397 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/11/65e897ab-3.jpeg" alt="ご自宅横の家庭菜園を案内する児島正之さんと奥様" width="1024" height="768" /></p>
<div id="attachment-3398" class="wp-caption aligncenter">
<p><img class="aligncenter wp-image-3398 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/11/7b159764-4.jpeg" alt="蔵には、収集してきた趣味の古時計やフィギュアがずらりと並ぶ" width="1024" height="768" /></p>
</div>
</div>
<p>出典: <a href="https://murapura.com/2017/11/15/%e9%95%b7%e5%b9%b4%e3%81%ae%e5%a4%a2%e3%81%a0%e3%81%a3%e3%81%9f%e7%a7%bb%e4%bd%8f%e3%82%92%e5%ae%9f%e7%8f%be%e3%81%97%e3%80%81%e7%94%b0%e8%88%8e%e3%82%92%e9%81%8a%e3%81%b3%e5%a0%b4%e3%81%ab%e3%81%97/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">長年の夢だった移住を実現し、田舎を遊び場にしている児島さん</a></p>

京都生まれ、大阪育ちの児島正之さんは、都会での暮らしを経て早期退職後、田舎で古民家暮らしをするために南山城村に移住しました。「都会では味わえない人とのつながりを感じながら毎日を送っています」そう語る児島正之さんの趣味は、小品盆栽やモビール作り。そんな児島さんにお話を伺いました。

南山城村

京都府

出身地：京都府、前住所：大阪、現住所：京都府南山城村、リタイアメント後の移住。

児島 正之

都会では味わえない価値。『静寂はお金では買えない』

<h2>移住することになったきっかけを教えてください</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">柳生明良さん（以下、柳生）</span>：</b>私は東京生まれ、東京育ちです。将来は地方に移住して、のんびり暮らしたいという夢を持ちながら、都内で教員として働いていました。その生活を一変させたのが『新型コロナウイルス』でした。学校の休校や企業の休業、東京での生活が窮屈に感じはじめましたね。</p>
<p>そこで、地方移住は将来ではなく今行こう！」と一念発起。2021年12月に「新居浜市地域おこし協力隊」として別子山に着任、移住することを決意しました。</p>
<h2>移住にあたり重要視していたことはありましたか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">柳生<span style="color: #061d60;">：</span></b>地域おこし協力隊として移住するにあたり、一番重視していたことは子育てについてです。別子山地区は人口約130人ほどで少ないのですが、保育園、そして小中学校の教育施設がありました。子育てしながら活動をしていくには、別子山の環境が最適でした。</p>
<h2>実際に移住してみていかがでしたか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">柳生<span style="color: #061d60;">：</span></b>別子山に着任して最初の印象は「とにかく気持ちがいい」ということでした。青い空と緑、そして澄んだ空気。都会の喧騒から離れ、日々心穏やかに暮らせていることが何よりも楽しいです。移住して一番よかったのは、重視した子育ての環境でした。</p>
<p>別子小学校には、今年、長男の隼平を含む３名の新入生を迎え、全校生徒は８名になりました。先生と生徒の『ほぼマンツーマンでの授業』により、新3年生になった長女の柚は別子山に来てから集中して学ぶことができ、学力は格段に上がりましたね。</p>
<p>さらには多くの地域住民と顔見知りとなり、人とのコミュニケーションをたくさん取ることができるようになりました。東京では「声をかけてくる人には近づかない」という決まりごとでしたが、別子山ではまったくの真逆。子どもがのびのびと暮らせる。子育て環境には最高です。</p>
<h2>地域おこし協力隊としての活動はいかがですか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">柳生<span style="color: #061d60;">：</span></b>地域おこし協力隊としては、年々増える獣害被害の対策を担当しています。将来、食料不足が危惧されている今、自分たちの食料は自分たちで賄えるようになりたいと狩猟に興味を持ちはじめました。</p>
<p>罠をかけ、動物をさばくことにはまだ慣れていませんが、命をいただくことに今まで以上に感謝できるようになりましたね。狩猟は地域の人から指導を受けています。今後は獲れた肉を使ったジビエ料理なども開発する予定です。</p>
<h2>移住後のお住まいについて教えてください</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">柳生<span style="color: #061d60;">：</span></b>古民家での暮らす準備をしています。今は別子山の公営住宅で暮らしていますが、築200年超の古民家を別子山で借りることができました。しかし空き家となって20年以上、とても人が暮らせる状況ではなく、時間の許す限り『片付けと掃除』の日々を送っています。江戸時代の書物が出てきたり、いつから漬けられていたか分からない梅干しが出てきたり…とハプニングもありました。</p>
<h2>新たにチャレンジしていることはありますか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">柳生<span style="color: #061d60;">：</span></b>「こんな経験はない」と古民家再生の模様をYouTubeに投稿しています。約3カ月で登録者は1,000人を超えました。現在は片付けもほぼ終わり、宮大工さんとともに改築の段階に入っています。</p>
<p>地域おこし協力隊の任期満了後も別子山に永住するつもりです。別子山の空き家再利用に1人でも多くの人が興味を持ち、人が集まる別子山になったらいいなと思っています。</p>
<p>フリーペーパーHoo-JA!　2022年4月23日号　掲載</p>
<p>出典: <a href="https://life.city.niihama.ehime.jp/citizen_interview/9585/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">https://life.city.niihama.ehime.jp/citizen_interview/9585/</a></p>

東京都出身の柳生明良さんは、2021年12月に地域おこし協力隊として愛媛県新居浜市別子山にご家族で移住しました。移住前は小学校教員として勤務していました。現在は獣害対策やジビエ料理の利活用の開発とあわせて、YouTubeで別子山の暮らしを発信しています。魅力がいっぱいの別子山をアピールしたいと話す柳生さんにお話を伺いました。

新居浜市

愛媛県

出身地：東京都、前住所：東京都、現住所：愛媛県新居浜市、職業：新居浜市地域おこし協力隊

柳生 明良

新居浜市の魅力をアピールしたい、今民家再生と永住への決意

<p><img class="alignnone wp-image-15254 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2022/05/04e6df20-2.jpg" alt="「古民家ゲストハウス汐見の家」で笑顔の富田桂子さん" width="1080" height="720" /></p>
<h2>ゲストハウスに興味を持ったきっかけはありましたか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">富田桂子さん（以下、富田）</span>：</b>私は1981年生まれ、愛媛県伊予市の出身です。江（ごう）と心（こころ）の2人の子どもを育てるシングルマザーです。もともと旅が好きで20代の頃からヨーロッパや中米、東南アジアなどを訪れていました。</p>
<p>外国に行っても都会より田舎のほうが好きです。都会だと観光客向けの取り繕ったところが多いですが、観光客の行かないような郊外だと住んでいる人たちの生活がよく見える。それが楽しかったんです。</p>
<p><img class="alignnone wp-image-15255 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2022/05/d6b53ad8-3.jpg" alt="「古民家ゲストハウス汐見の家」の様子" width="1080" height="720" /></p>
<h2>実際にゲストハウスを運営することになった経緯を教えてください</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">富田</span>：</b>ふとした縁がきっかけです。旅先ではよくゲストハウスを利用していました。イタリア・ローマでは1年間、オーストラリアのパースでも3ヶ月ゲストハウスで働いた経験があります。いつか日本でもゲストハウスをやってみたいという気持ちがありました。転機が訪れたのは2014年、シングルマザーになってすぐでした。</p>
<p>佐島をルーツにもつ東京在住の女性、西村暢子さんと共通の友人を通して出会います。西村さんは、佐島にある親戚の家が取り壊されそうになっているのを惜しんで、その活用の道を探っていました。</p>
<p>その家が、現在ゲストハウスになっている「汐見の家」です。家は改修を経て2016年4月にゲストハウスとしてオープン。私は佐島に移住し、汐見の家の管理人として働き始めました。のちに、もう1人の管理人である工藤美絵さんが合流し、現在は二人で汐見の家を運営しています。</p>
<p><img class="alignnone wp-image-15256 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2022/05/691f6806-4.jpg" alt="「古民家ゲストハウス汐見の家」の外観と庭木" width="1080" height="721" /></p>
<h2>ゲストとのコミュニケーションも楽しそうですね</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">富田</span>：</b>ゲストハウスは世界中からゲストが訪れます。各国の滞在経験もあり簡単な英語が話せるので楽しいです。この日は中国系ニュージーランド人のナンシーさんが、2週間程度の滞在中です。昼の落ち着いている時間、ナンシーさんと炬燵を挟んでおしゃべりを楽しんだりしています。</p>
<p><img class="alignnone wp-image-15257 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2022/05/f0059a4e-5.jpg" alt="炬燵で話すゲストのナンシーさんと富田桂子さん" width="1080" height="720" /></p>
<h2>汐見の家の魅力を教えてください</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">富田</span>：</b>汐見の家の魅力は、まさに「佐島の日常にお邪魔するような滞在ができる」ことだと思います。例えば、子どもたちの送り迎えにゲストと一緒に行ったり、買い物を一緒にしたりします。</p>
<p>こうしてゲストは、島の住人の目線で島の日常を体験できます。でもこれらのことは宿のサービスで行っているものではなく、自分たちの暮らしをあえて意識的に見せているというわけでもありません。</p>
<p>私の自分の暮らしの中に汐見の家があり、仕事とプライベートが隣り合っています。そんな自然体の暮らしを少し垣間見ること、それがゲストに心地よく映るのでしょう。そして、見ず知らずのゲスト同士も、いつしか仲良くなっています。</p>
<p>ゲストの中には、汐見の家に滞在したのがきっかけで佐島に移住した人が10人ほどいます。みな口を揃えて言うのが、佐島の人のあたたかさ。人口およそ500人の小さなコミュニティのなかで、お互いを思いやりながら暮らしている、そんな空気感があります。</p>
<p><img class="alignnone wp-image-15258 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2022/05/9158a24f-6.jpg" alt="友人たちと食事を楽しむ富田桂子さん" width="1080" height="721" /></p>
<p><img class="alignnone wp-image-15259 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2022/05/89908e80-7.jpg" alt="「古民家ゲストハウス汐見の家」の軒先に吊るされた玉ねぎ" width="1080" height="720" /></p>
<h2>子育て環境としてはどのように感じていますか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">富田</span>：</b>現在、子どもたちは弓削小学校に通っています。こちらに移住してきたのは、江が3歳、心が2歳のときでした。こちらに来るまで江は、図鑑に描かれているカニの絵も触れないほどでした。</p>
<p>しかし今では、すっかり生きもの好きになりました。島では5月から6月ごろ、路上を小さなカニがたくさん歩いています。近所のおじさんにそのつかみ方を教えてもらい、いまでは簡単に捕まえられるようになりました。</p>
<p>佐島の若い農家・青木俊樹さんにエンドウ豆の収穫をさせてもらい、地域で捕らえられたイノシシの解体もしっかりと見学しました。私では教えられないようなことを、地域の方に教わっています。私の学びもとても多いんです。</p>
<p><img class="alignnone wp-image-15260 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2022/05/6ce0d13c-8.jpg" alt="ニワトリを抱く富田桂子さんの息子さんの江くん" width="1080" height="721" /></p>
<h2>地元の方たちとの交流についてはいかがですか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">富田</span>：</b>江と心は、所属している弓削サッカーチームの練習に週1回通っています。練習時間は18時から19時半までの1時間半です。子どもたちが練習に行っている間、楽しんでいるのは石鹸づくりです。弓削島に住む壬生優子さんの自宅で行う石鹸づくりは本格的でさながら化学実験のようです。</p>
<p>優子さんも移住仲間で、このサークルはその名も「Bubble Club」。メンバーは、先ほどのナンシーさんも加えて4人です。石鹸にはその時々の感覚でエッセンスオイルや柑橘の皮を擦ったものを入れ、オリジナルの石鹸をつくっていきます。たまにこうした趣味のサークル活動でリフレッシュしています。</p>
<p><img class="alignnone wp-image-15261 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2022/05/fb133c49-9.jpg" alt="参加するサークルで石鹸作りをする富田桂子さんと友人" width="1080" height="720" /></p>
<h2>今後の展望について教えてください</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">富田</span>：</b>島では楽しく、平和で健康な暮らしをしていきたいですね。都会のような便利さはないけれど、それが逆にいい。便利って自分勝手な感じがするんです。丁寧に、不便を楽しんで生きていきたい。それから、ずっと未来には、いま私がお世話になっている島の女性たちのようなしなやかで優しいおばあちゃんになりたいです。</p>
<p><img class="alignnone wp-image-15262 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2022/05/65c8277a-10.jpg" alt="「古民家ゲストハウス汐見の家」の玄関で靴を揃える富田桂子さん" width="1080" height="720" /></p>
<p>古民家ゲストハウス汐見の家: <a href="http://shiomihouse.com/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">http://shiomihouse.com/</a></p>
<p>出典: <a href="https://kamijima-life.jp/interview/1381/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">https://kamijima-life.jp/interview/1381/</a></p>

愛媛県伊予市出身の富田桂子さんは、縁あって2016年に愛媛県上島町の佐島へ移住しました。現在は海外のゲストハウスで働いた経験を活かし「古民家ゲストハウス汐見の家」の管理人として働いています。ありのままの日常を、ゲストと共有し楽しんでもらうスタイルで、富田さん自身も楽しみながら日々を送っています。そんな富田さんに移住や「汐見の家」についてお話を伺いました。

上島町

出身地：愛媛県伊予市、現住所：愛媛県上島町、職業：古民家ゲストハウス汐見の家　管理人　

富田 桂子

移住者を呼ぶゲストハウスの管理をしながら、家族と一緒に成長

<h2>移住したきっかけと経緯を教えてください</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">林さん（以下、林）</span>：</b>以前から、古民家での田舎暮らしに憧れがありましたし、妻も元々田舎暮らしが長かったため、山や自然が見える所に住みたいと思っていました。移住前は八王子市内のマンションで暮らしていましたが、子どもが成長するにつれ、室内でのびのびと遊ぶ際の騒音が気になっていました。</p>
<p>同じ市内で物件を探し始めましたが、希望どおりの物件がなかなか見つかりませんでした。そこで、自分の両親が東武東上線の沿線に住んでいたこともあり、同沿線で物件を探し始めたところ、現在の住まいの写真が目に止まりました。</p>
<p>物件を実際に見に行った末に、イメージどおりの物件や周囲の自然環境、そして近隣の方々の親切心を肌で感じ、「一目惚れ」で移住を即断しました。</p>
<h2>移住をするにあたって不安だったことは？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">林</span>：</b>当時、私は都内まで仕事に通っていたため、一番の不安は通勤でした。妻も、一生懸命に作ったそれまでのママ友のネットワークを断ち切り、それをまた一からやり直すことに不安を感じていました。</p>
<p>現在の住まいには、駅までのバス停も近くにはなかったため、起床時間を早め、都内までの通勤を2年ほど続けましたが、そのことが、以前から抱いていた「今の会社から独立したい」という気持ちを後押しする形となりました。</p>
<p>現在は自営業となり、仕事はインターネットを介して行う形に変更し、通勤時間の問題はなくなり、家族と過ごせる時間も増えました。</p>
<p>妻も、こちらの幼稚園ですぐにママ友ができました。また、近所の方がとても親切で、子どもたちにも優しく接してくれました。そうした近所の雰囲気の良さも、移住を決断した大きな要素でした。</p>
<h2>移住してみての感想は？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">林</span>：</b>一番は、「住み心地がとてもいい」ということです。自然を身近に感じることのできる暮らしは、私たちが望んでいたものです。家のすぐ目の前に広がる、草原と林の見える景色はとても気に入っています。</p>
<p>友だちにも、こんないい景色があるのかとびっくりされます。虫の声や蛙の声を日常的に聞くことができ、きれいな星空を間近で見られます。</p>
<p>夏は、窓を開けて、虫などの声を聞きながら、月を見ながらみんなで寝ています。また、ヤマグルマソウ、コスモス、ヒガンバナなど、季節の花をわざわざ遠くに見に行かなくても、少し散歩に出れば見られることには感動しました。</p>
<p>学校環境の良さも感じています。以前は人口規模の多い地域だったため、学校や保育所では、子ども全員の名前を先生達が覚えていませんでした。</p>
<p>しかし、鳩山では、子どもの人数が少ないこともあって、先生がみんなの名前を覚えていて、家庭と学校のことを、お互いがよく知ることができる環境であること、そして他の親も、子どもをみんな名前で呼び合っていたことに驚きました。</p>
<h2>休日の過ごし方に変化はありましたか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">林</span>：</b>子どもたちの遊び方が変わりました。一つは、庭や家の周辺で、一人で遊べるようになったことです。以前は、マンションの部屋から出て、1階で遊びに行くときも付き添っていましたが、今は目の届く範囲で遊んでいますので、そうした心配も少なくなりました。</p>
<p>さらに、遊び方も、自然の中での遊びに変わりました。畑で土をほって何かを埋めたり、秘密基地を作ったり、竹林で竹の皮を剥いで遊んだり・・・。空き地の地主さんが「好きに遊んでいいよ」とおっしゃってくれていて、本当に感謝しています。</p>
<p>妻はバイオリンを弾きますが、以前より騒音を気にすることなく楽しめるようにもなりました。子どもたちも、自然がいっぱいの環境や川が近くにあること、お祭りのときもすぐに行ける距離感などが気に入っているようです。</p>
<h2>今後、どのように暮らしていきたいですか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">林</span>：</b>ここは「一生の家」だと思っていますので、このまま、鳩山でずっと年を取りたいです。鳩山に移住してきて数年が経ち、自分たちも段々と慣れてきていますが、ずっと住んでいると、魅力が分からなくなるのかもしれないですね。</p>
<p>鳩山町は、自然が豊かなので、ときがわ町のように特色を出して、自然をもっとアピールした方がいいのにな、と思っています。また、JAXAももっとアピールした方がいいと思います。</p>
<p>宇宙好きの親戚に、鳩山にJAXAがあることを話したら、「なんで鳩山にあるの？すごい！」と驚いていましたよ。</p>
<p>出典: <a href="http://www.town.hatoyama.saitama.jp/hatoyamakurasu/chomin/1447733943408.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">http://www.town.hatoyama.saitama.jp/hatoyamakurasu/chomin/1447733943408.html</a></p>

八王子市から埼玉県鳩山町に移住した林さんご一家は、憧れだった山や自然が見える暮らしを実現されました。ご両親が住む沿線上で物件探しを始め、イメージ通りの物件と周囲の環境に一目惚れして移住を「即断」したとおしゃいます。そんな林さんに移住してからの充実した暮らし方を中心にお話を伺いました。（インタビュー時期：2015年11月）

鳩山町

埼玉県

前住所：東京都八王子市、現住所：埼玉県鳩山町、職業：自営業

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